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1月21日(月)発症7日目(入院4日目)

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朝7時半、採血に連れて行かれる。

帰ってくると、点滴がまた付け替えられていた。
針痕も増えている。



9時過ぎの回診で、担当医H先生から血液検査の結果を聞かされる。

白血球、ヘモマット、アルブミン、CRPといった
川崎病の診断材料になる値が、全て金曜の結果よりも悪化していること、

これまで投与した抗生剤や肝臓・アレルギー薬が一切効果無く、むしろ悪化していること、

その他の症状から見ても、川崎病である可能性が高いです、との診断が下される。



特に驚きは無かった。


H先生はこれからの治療計画を話してくれると同時に
川崎病にかかったことによりこれから予想される、可能性がある、
すべてのことを淡々と並べた。


心臓に重い後遺症が残ってしまう確率。

そうなった場合、合併症が生じる確率。

そして死に至る確率。

治療はガンマグロブリンという血液製剤を大量投与する必要があること。

血液製剤を使用するには同意書の提出が必要という、その意味。


アナフィラキシーショック、肝機能障害、無菌性髄膜炎、急性腎不全、肺水腫、
その他様々な重度の副作用が完全否定はできないこと。

そもそもこの血液製剤が効かないケースがあること。

効かない場合は、後遺症が残る確率が高くなるかもしれないこと。



そして、ガンマグロブリンを使用しない場合、
どういった症状になってしまうか、
後遺症の確率がどのくらい上がるのか。


あらゆる可能性の話を、ずらっと、さらっと、私に話した。


全ては低い確率。
無いと言っても良いくらいのものもある。

その辺を歩いていて、
交通事故に遭ってしまう確率の方が高いかも知れない。



けれども、この数日の状況を経て、
冗談ではない話をさらりとされることに対して平常心を保つのは、なかなか難しい。



- - -


息子の記録を続ける前に、川崎病についてお話しします。

シロウトが見聞きし調べて解釈して綴ったものなので
至らぬ点が多々ありますが、どうぞご了承ください。



先日記したように、川崎病は原因不明の病気で
全身の血管が炎症を起こし

発熱・充血・発疹・リンパの腫れ・唇や舌が赤くなる・手足の硬性浮腫

などの主要症状が表れ
治療を受ければ、多くの場合は数日で快方に向かうし
もっと言えば自然治癒もする病気であるのだけれど


重症化すると心臓を流れる血管(冠動脈)が拡張し
そこに血の塊(=冠動脈瘤)が出来る確率が高まってくる。

その動脈瘤という重大な後遺症によって
後年、心筋梗塞の合併症を生ずる可能性を長期に渡り抱えることになる。


川崎病が注目される理由はそこにある。



そうならないために早期の治療で予防することが
川崎病の最も重要な点であるのだけれど
診断しにくい病気ということもあり
息子のように曖昧な症状の場合は
他の病気も視野に入れつつ、数日経過を見るケースも多くある。

川崎病を全く疑われずに日数が経過して(息子も最初はそうだった)
気が付くと冠動脈が拡張しており重症となるケースも少なからずあり
疑うか疑わないか、その後の症状がここで大きく変わるように思う。



川崎病の治療として、現段階で最も有効とされているのは
「ガンマグロブリン(免疫グロブリン)」
という血液製剤を早期に大量投与し、アスピリンを服用する治療方法。

この血液製剤を使用するには同意書の提出が必要になる。

血液製剤とは、献血などで採取した血液を原料として作られる医薬品であり、特定生物由来製品。


どの薬にも可能性はあることなのだけれど
「血液製剤」と聞いて、二の足を踏む人は多いと思う。

それは、もう何年も前に起きた、C型肝炎、HIVなどの薬害を引き起こした、
というイメージが拭えないからかもしれない。

けれど血液製剤は徹底された管理の下で製造されたものであるし
副作用が起きることはほとんど無いといってもいいのだけれど


「ウィルス等の感染性は完全否定できません」


という言葉が、同意書には大きくはっきりしっかりと記載されている。


- - -


今まで病院の先生の話を聞くといえば、

「ノドが赤いから風邪の症状ですかね〜」とか
「お薬出して様子見ましょうかね〜」とか

ごくごくユルいものばかりだった。


多少深刻になっても

「あ、中耳炎になってますね」とか
「インフル陽性ですね」とか、その程度で。


H先生の話は、冠動脈が〜とか、動脈瘤が〜とか、心筋梗塞が〜とか、
テレビでしか聞いたことが無いような医学用語ばかり。

あれれ。これマジですか。
と、変に冷静になってしまうような。

そんな感じすらした。


今日は、今の心臓の状態を確認するために
心臓超音波検査をします。
数日後にもう少し精密な検査もします。

ガンマグロブリンは、病院に常備されているものではないので
これから手配しても投与できるのは夕方です。

同意書はお昼頃までに提出をお願いします。


そう言い残して、先生は去っていった。




同意書を提出しなければ血液製剤は使えないけれど。


この状況、他の選択肢は無いに等しいことくらい、すぐにわかる。



目の前には、日に日に衰弱していく息子が横たわっている。




その後、母が来てくれたので付き添いを交代してもらい
私は入浴のため数時間ほど帰宅した。

そして引き出しの中にある印鑑を、カバンの内ポケットに入れた。
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